和男は鮎の塩焼きを食べながら突如、昨日君子のブロウジョブを食らってから眠りこけた後に早朝辺りで見た夢の内容を総一郎氏がテレビのニュースの地方版を見ながら快活に喋りながら食べている姿を目前にして思い出した。それは確かに最初茜が出て来て手招きしている。しかしその後ろにあの芝沢が腕を組んでじっとこちらの様子を伺っている。そして茜の手招きで誘導されると、そこらは一体が霧が立ち込めていてまるで天国のようである。最初から闇の中からスポットへ浮かび上がる茜と芝沢だったのだが、その時初めて自分がこの世の人ではないような気がした。
茜の手招きで誘導された空間の果てに確認出来た光からシルエットが浮かび上がりそこに菊池真理がいる。自分も茜も(茜はクラブでは和服姿だったが)洋服を着ているが、逆に菊池真理は和服を着ている。そしてこちらに手招きしている。「こっちへおいで」という風に。気がついてみると茜も芝沢もいなくなっている。見えるのは菊池真理の風体だけである。シルエットから浮かび上がって最初はただ黒々とした影だったものが、次第に顔の表情から細かい仕草まで何から何まで確認出来るようになった瞬間、君子の「和男さんそろそろ起きられませんか?」という声が聞こえた気がした。
カーテンを開けきって庭とその向こうに開ける視野に平安神宮や御苑までが見渡せるその光景を眺めながら和男と総一郎は朝食を平らげた時、外は少し暗くなってしっとりとした霧雨が振り出した。和男が箸を置いて、傍に置かれてあった湯呑みでお茶を飲んでいると、総一郎氏が
「私はちょっと朝片付けなければいけないことがあるので、先に河合さん、君子の運転で出かけて下さい」
と言った。そう言えば、君子に「河合さんです」と紹介した時一旦総一郎氏は車をガレージに入れるために出て行ったが、ガレージは一切見ていなかった。
「そうですか。分かりました。ではそうします」
と返答していた和男だったが、自分と君子夫人が二人で車の中に閉じ込められるということが一体どういうことを意味するのかということを考えずにその返答をすることが和男には出来なかった。そう返答しながら密かに和男はペニスの先端から俄かに汁が滴ってくるのを感じないわけにはいかなかった。
Wednesday, November 18, 2009
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