ところで和男はこういった一切をこの目の前で自分が今まで見た映画の話に移行して、勝手に好きな映画のことをべらべらと喋り捲る親父である総一郎氏は自分の妻の変態的な誘惑に関して気づいているのだろうか?もし全く何も気づいていないのだとしたなら、この夫は妻が好きなように他人の男性とその時々で楽しんでいることになるから、極めて気の毒というか、お人好しと言うべきか、兎に角そんなことではいいように妻にさせることになる、とそう思ったが、意外とそういうこと全てをお見通しであるどころか、妻にそういうアヴァンチュール自体を勧めている可能性さえあり得るとも思い直した。
この館に来てから数時間が既に経過していた。未だ昼になるかならないかの時間に車に乗って、着いた時は正午近かったが、どうやら歓談し続けている間に大分夕暮れ時も近づいてきていた。しかし三人とも、尤も妻である君子はそれほど飲んではいないが、少なくとも男性郡二人はかなりアルコールが回ってきていたから、言葉もそれなりに饒舌になっていたのだが、和男自身はそれに付加された君子からの淫欲的表情の誘いを仄めかす態度自体にどぎまぎして、総一郎の手前どうしたものかと思いあぐねていたものだから、それでも衰えてはいない彼の下半身のエナジー自体が極めて想像力を通した知性によって逆に彼の理性に逆らって勃起し続けたり、精子を勢いよく射精したりするのに、まるでズボンを履いたままでいる状況自体が蛇の生殺し状態を体現していたものだから、それを横目で眺めながらこの君子は恐らく一度は自分で勝手に想像しながら行っていてさえいるかも知れないとそう思った。男性に愛撫されたり、舐めたりして貰わないで自分自身の男性に対する観察と想像においてアクメを下半身に誘導することが出来るのであれば、本当の性戯においてはそれどころの刺激では済まないなとさえ和男は懸念さえ抱きつつ、実はそのやがて訪れるのではないかと想像される状況を前にその愉悦の激しさ故に背徳的な興奮を誘うことを激烈な期待と共に身体が反応してしまっていること自体に恐れ戦いていたのである。相手が菊池真理であるとか、茜であることを想像しながら君子の肉体が恐らく彼のどぎまぎしている姿を目前にしてどれくらいの熱を帯びてきているかを想像すると、それだけでまた君子にズボンの中で勝手に勃起していくことを寧ろ誇らしげに見せびらかしてやれ、とさえ思うのだった。しかも目の前に自分の妻に勃起している中年男性を前にして語る夫がいるのである。
ある意味ではいい女とは想像だけでアクメに到達することが出来るのだ。そのことを気付きあった女性同士はいい刺激を得られる場所を同性同士で知っているので、いいレズビアンパートナーになり得るものである。それ自体を気のある男性に誇らしげに見せびらかすことで余計にラビアエンスージアズムを誘引してしまうのである。
所詮女とはいい意味でも悪い意味でもメンスによって外部に排出させるような生理自体を隠しても、オープンにしてもうずうずと外部から男性に誘引されつつ液体を発散させたり、愛を表情から醸し出させたりしながら全身で愉悦しているそういう生き物なのである。それを存在として感じて男性は勃起して、精子を射精する。このシステム自体が人類を繁栄させてきたのだ。これは酒を飲みながらの饗宴ではあるが、性の競演でもあるのだ。
東山から認められる西日がそろそろとっぷりと暮れていく頃、大分酒の回った総一郎と和男は一度和男自身がトイレで、二度目にはズボンの下にくぐもらされていたペニスの切っ先から射精しながら、その感じてしまった女性の夫と親しげに話すという状況自体が、和男にその夜何かあるかも知れないという想像を止ますこと自体が極めて困難であった。
もうここまで来れば<毒を食らわば皿まで>である。
その夜、と言うよりそれよりも少し早い時間帯に既に君子は隣の客用の寝室に布団を敷き、まるで観光地の旅館の女将のようにシーツを敷布団の上に敷き、掛け布団を出してそこに引いた。総一郎は「ウッディー・アレンも大分枯れてきたよね」とか「やはりビリー・ワイルダーがいいね」とか「それにしてもロバート・アルトマンは天才だった」とか一人で、尤も和男も映画に関してはそれなりに知識的にも、好きであることでも一過言もっている積もりだったので、決して退屈な話題ではなかったので、真意レヴェルでは彼の妻である君子の肉体に火照った身体そのものはずっと反応し続けてきていたのだが、適当に総一郎に相槌を打っていてのだった。
それにしても先ほど来、君子が和男の右耳と右の頬に吹きかけてきていた溜息と熱い吐息は実に和男の前立腺を刺激し続けていた。今夜はいい勃起がまた到来してくれるだろう、と和男は自らのペニスに密かに語りかけていた。「おい、お前しっかり頼むぜ」と。
Thursday, November 5, 2009
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